2011年10月13日木曜日

放射能に汚染された建材の可能性

  各地で放射性物質による汚染の『発見』が続いている。これまでセシュウムによる汚染は顕在化していたがストロンチュウムも顕在化しはじめた。セショウムとストロンチュウムはウランが核分裂する時にほぼ同量発生し半減期もほぼ30年その質量や変化もにているのでセシュウムがあれば同じ場所にストロンチュウムも同じにあるとおもってもいいと言われている。これまでストロンチュウムがみつかっていなかったのは、セシュウムは線量計で簡易に見つけることができるがストロンチュウムは他の物質と結びついたのを分析してとりだして測定する必要があるために手間がかかり、それを政府がさぼっていたからに他ならない。みんなに見つからなければ黙って汚染を放置しようという信じられない態度である。まさに政府は国民を見殺しにしている。


同じように政府が口をつぐんでいることに 木材の汚染 がある。林野庁は福島原発周辺の山林の除去のための調査を行った。それによると、山林は放射性物質を被って相当汚染されている。3月には芽ぶきの前だった。そのため常緑針葉樹は枝葉に放射性物質が付着している。落葉していた落葉樹は、枝、幹の樹皮に付着し落葉樹林の落ち葉に付着していたという。
除染の方針は、市街地の木々も同じように常緑針葉樹は木が枯れない程度に枝葉を伐採して集め、落葉樹林は表面落ち葉を集めるという。幹枝はそのままである。


すでに薪に変化が表れている


既に私の住む長野県でも不思議なことが現れている。それはホームセンターで売られている薪の樹皮がすべてはがされているのである。群馬県内の業者が販売しているその薪はナラと思われるがみごとに樹皮が取り除かれている。
これは何を示しているか。まず薪は「地産地消」ではなく、原木の段階で県を越えて集められ、広範囲に運ばれ流通していることである。
そして、群馬県の山沿いもホットスポットとよばれる 飛散した放射性物質が山に遮られて降下して汚染された地域が多いが、福島など別の県から原木が運び込まれて薪に加工されている可能性が高い。


わざわざ手間をかけて樹皮をはがした理由は、汚染が確認されて線量を下げるために放射性物質が付着している樹皮をはがした。あるいは消費者に「除去をした」ことをみせるためにはがしたかである。
つけくわえれば、通常薪は原木から玉切りし割って束にして積み上げて乾燥させている。この段階で放射性物質が降り注げは当然汚染されている。

建材は大丈夫か! 製紙は大丈夫なのか!
前段階が長くなったが、広葉樹、針葉樹そしてその枝や樹皮はチップやパーチクルボードや合板などの原材料として大量に使われている。また、チップに加工された木材は製紙原料として大量に使われている。
現在のところ木材の放射線量の基準はない。
建材も紙も生活の場で長期間使われる。汚染された木材が建材や製紙に使われないという保証はどこにもないのである。
住宅や建物の内部に大量に使われ人を守る建材、建築材料がもし汚染されているならば大変なことである。建物に組み込まれてしまってからでは「除染」の方法もないのである。

建設にたずさわる者の責任
 建設にたずさわる者の責任は、ただちに絶対に安全な基準をつくらせ、それが伐採、原木、加工、流通の全段階で表示、監視できるように取り組むことである。
もちろん、その建材を加工する建設労働者は身体に触れるだけでなく 埃や粉じんとして吸い込むのであるから 仲間の安全と健康を守るためにも 世論を喚起し、政府、東電に要求し完全に実施されるまで闘いを続けなければならない。

 

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