2010年10月6日水曜日

青い鳥

 8月に逝った学生時代からの友を送る会があった。すべてに心配りのいきとどいた会には主催してくれた皆さんに感謝である。送られた友は果報者だ。
 彼と出会ったのは、社会や労働が大きく変わり始めた70年代、俗に「全共闘世代」とよばれるようになった時代であった。残念ながら全共闘の側ではなかったが、共に正義感と世の中への異議申し立てを学生運動、労働運動というかたちで世の中に進んだ。
 いま考えると、右旋回だと「黒い鳥」になるような気がしていたから左旋回で「青い鳥」を求めて行ったことになるのだろう。右旋回ならもっと早くみつけたかもしれないが、左旋回をしたことをいまだに間違っていたとか損をしたとは思っていない。おかげで裏切られたり、反省をしたりいろいろなものを見せてもらった分だけ得をしたと思っている。右回りでも左回りでも、求めて歩くことなくしては青い鳥はみつからない。
 お互いに青臭い若いままの「初心」を持ち続けながら自分自身の力で何かをみつけることができた。もちろん若い頃には気がつかなかった人たちの暖かい力に支えられてである。自分が冷たければ周りの力は暖かくならない。
 昨日の会を開いてくれた浅草のみなさん、ブログのみなさん、高校時代、学生時代の仲間・・・がその人たちであり、その人たちに愛されるようなことを彼は成した。
 亡くなったのは悔しいが、いい人生を送った彼は幸せ者だ。いい顔をした遺影だった。
                                                          合掌
 

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